ご参加いただきました皆様へ心より御礼申し上げます。
第21回日本乳癌画像研究会当番世話人
独立行政法人国立病院機構
名古屋医療センター 乳腺科
森田 孝子
ご挨拶
このたび、第21回日本乳癌画像研究会のお世話をさせていただくことになりました。その準備をすすめようとした矢先、3月11日に東日本大震災という未曾有の災害に見舞われ、多くの方の命が奪われ、住むところ、仕事も失われた方がいます。1日も早い復興と少しでも心の平安がもたらされるようお祈り申し上げます。
本研究会は、21年前、1990年に遠藤登喜子先生の恩師、木戸長一郎先生が組織されました。その当時のプログラムを見ますと、on goingな討論が自由に熱心に展開されている様子が感じられます。また、当初より坂元吾偉先生をはじめとする乳腺病理の先生が関わっておられたのが、画像診断の研究会でありながら特異なところであったと思います。
第13回の研究会をお世話されたのが、故沢井清司先生でありました。先生の尽力により、乳腺画像検査に関わる診療放射線技師、臨床検査技師の方々の参加が増えた感があります。今後、乳腺診療全体の質と量の問題を考えていくと、医師が1人で検査を行い、読影し、intervention、治療を行うのは無理があると思います。すでに、乳腺診断のプロとして仕事をされている技師は多いのですが、さらにこれらの職種の方々のレベル、モチベーションを上げ、乳腺画像検査のプロを育てていくことが必須であると考えております。
私個人の乳腺画像診断の関わりを思い起こしますと、25年前、外科医としてしこりとして触れるものに対して、7.5MHzのリニアプローブで乳腺エコーをみていたのが始まりです(診断といえるものではありませんでした)。その後、アニュラーアレイにより、真っ黒な腫瘤あった乳癌のエコー像にいろいろな内部エコーがあり、辺縁も様々であることに驚いたことを思い出します。この当時、東野英利子先生や角田博子先生が、エコーでの乳管内病変の診断を発表され、センセーショナルでした。乳腺診断用装置のハード面の開発・進歩は目を見張るものがあり、アナログからデジタルへの移行が急速に進み、さらにそのスピードを増しています。これらの画像診断装置のめざましい進歩の中に身を置きながら、エキサイテイングに仕事ができてきたことは、非常に幸せなことでありました。
また、この10年間にハード面だけでなく、それぞれの診断モダリティの診断用語、カテゴリー分類が討論され、決められてきた時代でもありました。どちらかというと主観的に診断されてきたものが、客観的に共通の概念で診断されるようになり、さらに精度、質が向上しています。教育という観点からも目覚ましい成果が生まれています。
マンモグラフィ検診の普及によって、画像検査のみでわかる病変を取り扱うことが多くなってきました。これらの小さな乳癌を確実に診断するとともに良性疾患あるいは、背景の乳腺の病態を考えながら診断方法を組み立てるという必要性を感じており、今回のテーマを「背景乳腺を意識した画像診断」とさせていただきました。
今回の研究会実行委員会は、岐阜科学医療科学大学の篠原範充を実行委員長として、名古屋医療センター、愛知乳がん検診研究会で組織され、その他多くの方々の協力で楽しく?!準備を進めています。
尾張・名古屋で皆様のお越しを待っているだがも!